前編では「なぜ日焼け止めを塗っていてもシミができるのか」について、紫外線や日焼け止めの選び方、肌質の影響などを解説しました。
後編ではさらに一歩踏み込み、具体的な塗り方や塗り直し方法、日焼け後のアフターケアについて紹介します。
毎日のケアを見直して、紫外線から肌を守り、将来のシミリスクをしっかり減らしましょう。
なお、日焼け対策の【前編】はこちらからご覧ください。
『日焼け止めで逆にシミ?紫外線対策と正しい使い方【前編】』
日焼け止めの効果を最大限に引き出すには、適量をムラなく塗ることが基本です。
顔全体にはクリーム状で「500円玉2枚分」が目安とされており、一度に塗るのではなく、数回に分けて丁寧に重ね塗りするのがコツです。
特に塗り忘れがちな部位としては、小鼻の横、フェイスライン、耳、首筋、うなじ、髪の生え際などがあります。
鏡で確認しながら、均一に塗る習慣をつけましょう。
日焼け止めは基本的にスキンケアの最後、メイク前に塗るのが正しい順番です。
オイルやこってり系のクリームを多く使うと、日焼け止めが肌にうまく密着せず、紫外線防御膜が不安定になり効果が下がることも。
しっかりスキンケアがなじんだ後に塗布することで、効果的なUVカットが期待できます。
汗・皮脂・摩擦によって日焼け止めは徐々に落ちていきます。
特に夏やスポーツ、レジャーなどの際は、2〜3時間おきの塗り直しを意識することが大切です。
メイク後は、手で塗るクリームタイプではなく、スプレータイプやUVパウダーが便利です。
余分な皮脂をティッシュで軽くオフしてから、上から重ねると、メイク崩れを抑えながら紫外線をカットできます。
日焼けした直後は肌に炎症が起き、メラニンが過剰に作られやすい状態です。
まずは冷たいタオルや流水で肌をクールダウンさせ、その後すぐにたっぷり保湿を行いましょう。
敏感な状態なので、アルコールや香料の少ない低刺激の化粧水やジェルが理想的です。
冷却・保湿後は、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの美白成分が入ったアイテムを使うと、メラニンの過剰生成を抑えるのに役立ちます。
夜のスキンケアで集中ケアを取り入れると、肌の回復が早まります。
肌のターンオーバー(生まれ変わりのサイクル)は、約28〜40日周期といわれます。
睡眠不足、ストレス、栄養不足などがあるとこのサイクルが乱れ、シミが肌に残りやすくなってしまいます。
十分な睡眠・バランスのとれた食事・適度な運動・禁煙・節酒などを心がけることで、肌本来の代謝力機能を高め、シミの予防や改善にもつながります。
紫外線に負けない肌を育てるには、外側のケアだけでなく、体の内側からのサポートも大切です。
体の内側からも紫外線ダメージに強い肌を育てるには、ビタミンC、E、リコピン、ポリフェノールなど抗酸化成分を含む食品を積極的に摂ることがポイントです。
果物、緑黄色野菜、大豆製品、ナッツ類などがおすすめです。
日焼け止めは、正しく塗って終わりではありません。
塗る・塗り直す・アフターケアするという3つのステップを習慣にすることで、紫外線による肌へのダメージを大きく減らすことができます。
さらに、肌の状態や生活習慣にも気を配ることで、シミの定着を防ぎ、透明感のある健やかな肌をキープできます。
今日からできることを少しずつ取り入れて、紫外線に負けない美肌を育てていきましょう。
この記事を書いた専門家(アドバイザー)
はなうたツバメ 編集室