「なかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」そんな睡眠のお悩みを抱えている方におすすめなのが、就寝前の飲み物の見直しです。
この記事では、リラックス効果や睡眠をサポートする栄養素を含む、よく眠れる飲み物を厳選してご紹介。
コンビニで手に入る手軽なものから、体にやさしい自然由来のドリンクまで。幅広く取り上げます。
さらに、寝る前に避けるべき飲み物も併せて解説しています。ぐっすり眠りたい方はぜひ最後までチェックしてください。
ここでは、快眠をサポートするといわれる飲み物を8種類紹介します。
いずれも夜に飲みやすいノンカフェインや低糖の商品が多く、コンビニやスーパーですぐに手に入るものばかりです。
自分の好みや体調に合うものを取り入れ、寝る前の習慣にしてみてください。
カモミールやラベンダー、パッションフラワーなど、多様なリラックス効果をもつハーブティーはノンカフェインで夜でも安心して飲めます。
香りが豊かで心を落ち着かせる作用が強く、特に寝付きの良さをサポートしてくれます。
コンビニでもペットボトルやティーバッグで手に入るので、お試ししやすいのも魅力です。
カモミールはりんごのような香りが特徴です。ヨーロッパでは「眠りのハーブ」として親しまれています。
主成分のアピゲニンには鎮静作用があり、不安や緊張を和らげるのに役立ちます。また、胃腸を整える働きもあるため、就寝前にぴったりのハーブです。
ノンカフェインなので、小さなお子さんや妊婦の方でも安心して飲めるのが嬉しいポイントです。
ラベンダーに含まれるリナロールや酢酸リナリルには、神経の高ぶりを鎮める作用が期待されています。
ストレスの多い環境で過ごす方には、特におすすめです。
香りを楽しみながらゆっくり飲むことで副交感神経が優位になり、体が休息モードに切り替わりやすくなります。
ホットミルクは、牛乳に含まれるトリプトファンを手軽に摂れる定番の快眠ドリンクです。
温めることで体が芯から温まり、副交感神経が優位になってリラックスしやすくなります。
コンビニの牛乳パックやチルドカップをレンジで温めるだけでも簡単に作れる点も魅力。
味に変化をつけたいときは、はちみつやシナモンを少量加えるのもおすすめです。
トリプトファンやカルシウム、ビタミンB群など、睡眠や神経に良い影響を与える成分が、牛乳に含まれています。
“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンや、“睡眠ホルモン”と呼ばれるメラトニンの原料となるトリプトファンは、睡眠の質を高めたい方に嬉しい成分です。
神経の興奮を抑えるカルシウムや、体を温める効果などが相乗して、寝つきをスムーズにしてくれます。
ホットミルクは子どもから大人まで取り入れやすく、継続しやすいのが魅力です。
温かい状態で飲むと一時的に体温が上がり、その後下がるタイミングで自然な眠気が訪れやすくなります。
冷たい飲み物より胃腸への負担も軽く、リラックス効果をより感じられます。
少量の甘みや香りを加えると、さらに心身がほぐれやすくなります。自分好みにアレンジして楽しんでください。
乳酸菌飲料は、腸内環境を整えることで自律神経バランスの改善を助け、結果的に睡眠リズムをサポートすると注目されています。
ヤクルトシリーズはSNSでも「寝起きが良くなった」などの口コミが多く、コンビニでも手軽に買えるので続けやすいのが特徴です。
腸内環境と睡眠は深く結びついているため、意識して取り入れると良いでしょう。
ヤクルトに含まれる乳酸菌シロタ株やNY1301株などが有名ですよね。これらは善玉菌を増やして腸内を良好な状態に保つ働きがあります。
腸を「第二の脳」と呼ぶこともあり、腸内環境が整うとセロトニンやメラトニンといった睡眠ホルモンにも影響を与えやすくなります。
ヤクルト1000など、睡眠の質向上をうたう機能性表示食品も登場し、ますます注目度が高まっています。
腸内環境が整うと”幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンが活発になり、夜にはメラトニンに変換されて深い眠りを誘います。
反対に、腸内環境が乱れるとイライラやストレスが増え、睡眠が浅くなる傾向にあります。
乳酸菌飲料を取り入れると腸内の善玉菌を増やし、心身のバランスをサポートしてくれます。
ココアに含まれるテオブロミンは自律神経を整える作用があります。ストレスをやわらげてリラックスしたい夜にぴったりですよね。
ミルクで割ればトリプトファンも同時に摂取でき、快眠に必要なメラトニン生成をサポートします。
カフェイン量は少ないため、寝る前でも比較的安心。
コンビニで買えるインスタントココアを使えば、忙しい日でも簡単に準備できます。
南アフリカ原産のルイボスティー。ノンカフェイン・ミネラル豊富で飲みやすい味わいが特徴です。
ポリフェノールによる抗酸化作用やリラックス効果が期待され、ストレスや疲れが気になる方にもおすすめです。
ペットボトルタイプのものがコンビニにも多く並ぶようになりました。いつでも手軽に試せるのがメリットと言えます。
麦茶は香ばしい風味でカフェインを含まず、老若男女問わず親しまれている日本の定番ドリンクです。
ピラジンという成分が血行を促進し、リラックス効果をもたらすとされています。
季節を問わず常温やホットでも飲めるので、寝る前の水分補給としても取り入れやすいのが魅力です。
バナナに含まれるトリプトファンやビタミンB6、カリウムなどの栄養素は睡眠をサポートする働きがあります。
ミルクやヨーグルトと一緒にミキサーで混ぜるだけで作れるため、甘さが欲しい夜のおやつ代わりにもぴったりです。
市販品も多く、コンビニやスーパーでスムージータイプを選べば手軽に試せます。
飲むお出汁は、昆布や鰹節、椎茸などのうま味成分が凝縮された、和のリラックスドリンクです。
ノンカフェインで塩分控えめなタイプを選べば、寝る前でも安心して飲めます。
出汁に含まれるアミノ酸やGABA(ギャバ)には、神経を落ち着かせる働きがあります。1日の終わりに飲むと、心と体をゆるめてくれるのでおすすめです。
また、温かい状態で飲むことで体の深部体温が上がり、就寝時に自然と体温が下がることで眠気を促す効果も期待できます。
近年は「飲むお出汁」としてパックやスープタイプの商品も多く登場しています。オンラインだけでなく、コンビニやスーパーでも手軽に購入できるようになりました。
リラックスタイムに和の香りを取り入れたい方にぴったりの1杯です。
飲むお出汁には、うま味成分であるグルタミン酸やGABAなど、神経の興奮を抑える働きをもつアミノ酸が豊富に含まれています。
これらは副交感神経を優位にし、気持ちを落ち着かせて自然な入眠をサポートします。
さらに、出汁の香りそのものにもリラックス効果があり、食欲や安心感を呼び起こす“嗅覚からの癒し”も期待できます。
寝る前に飲む場合は、塩分控えめタイプを選ぶのがポイント。
塩分の摂りすぎはむくみや喉の渇きにつながるため、就寝前にはあっさりとした味わいが理想的です。
また、温度は40~50度の“ぬるめ”が最適。
熱すぎると内臓に負担がかかることもあるので、飲むお出汁はゆっくりと楽しみましょう。
よく眠れる飲み物を活用する一方で、眠りを妨げる飲み物は避けることが大切です。
特に「カフェインを含む飲料」「アルコール」「糖分の多い清涼飲料水」は、夜に飲むと睡眠の質を下げる可能性が高くなります。
普段から成分表示や飲むタイミングを意識し、夜には刺激の少ない選択をすることで、寝つきや睡眠の深さをキープできるでしょう。
コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンク、コーラなどはカフェイン量が多く、夜に飲むと覚醒作用によって入眠を妨げます。
カフェインの影響は長時間続くため、夕方以降はなるべく避けるのが理想的です。
代わりにデカフェやノンカフェイン飲料、ハーブティーを選ぶようにしましょう。夜のリラックスタイムが保ちやすくなります。
コーヒー1杯あたり約60~100mg、紅茶1杯あたり約30~60mgほどのカフェインが含まれます。
特に就寝前に飲むと交感神経が活発化しやすいです。寝つきが悪くなるだけでなく、睡眠自体が浅くなるリスクもあります。
夕方以降にどうしても飲みたい場合は、カフェインレスやデカフェタイプを選ぶと安心です。
エナジードリンクにはカフェインだけでなく糖分や人工甘味料も多く、脳や体を興奮状態にさせやすい組み合わせです。
特に夜にエナジードリンクを飲むと、交感神経が高まって深夜まで眠れなくなるだけでなく、睡眠の質も大きく低下します。
夜の作業や勉強を頑張りたいからといって飲む方も多いですが、翌日の疲れとなる可能性も。なるべく控えることをオススメします。
アルコールを摂ると入眠しやすいと感じる人もいますが、実は深い眠りが妨げられやすいので注意が必要です。
体内で分解される過程で覚醒を促す物質に変化するため、結果的に夜中に何度も目覚める原因になります。
寝酒が習慣化すると睡眠不足や生活習慣病リスクも高まります。日課にすることは控えましょう。
糖分が多い清涼飲料水は、一時的に眠気を感じさせても血糖値の乱高下を引き起こし、かえって夜中の覚醒を招きやすくなります。
寝る前に甘いジュースを大量に飲むと、夜間のトイレ回数が増えたり、寝汗をかいたりしやすい原因にもなります。
甘みがほしい場合は甘さ控えめのココアやバナナスムージーなど、栄養面も考慮した飲み物に置き換えると良いでしょう。
快眠をサポートするには、飲み物の選び方が意外と大きなポイントになります。
今回ご紹介したハーブティーやホットミルク、乳酸菌飲料、そして飲むお出汁などは、どれもリラックス効果や睡眠ホルモンの生成を助ける働きがあり、毎日の就寝前に取り入れやすいのが魅力です。
一方で、カフェインや糖分の多い飲み物、アルコールなどは眠りを妨げる原因になるため、なるべく避けたいところ。
自分の体調やライフスタイルに合わせて飲み物を選び、質の高い睡眠を目指しましょう。
この記事を書いた専門家(アドバイザー)
はなうたツバメ 編集室